βと出来高

時価総額の低い企業をCAPMでバリエーションしようとするとβが異常に低く、WACCが下がり、事業価値(FCFをWACCで割引いたもの)が高くなりすぎてしまうことがある。
これは出来高が少ないことが原因であるケースが多い。

そして出来高機関投資家ポートフォリオ対象に入るか否かで大きく変わってくる。
機関投資家の1ファンドの規模は、大手(メガバン系列等)で最低1000億程度、中堅でも最低500億程度。約100銘柄でポートフォリオを組むとして、1企業への出資額は10-5億。
例えば時価総額20億の企業は5億買われると一気に25%になってしまうため、①買い集めるのも困難であり、かつ取引数量が少なく時価総額が低い企業では、大量購入をしていると自分の買いでどんどん株価が上がっていってしまう。しかも、流動性が低いため、今度は一度買い集めたのもは売りにくい

従って、期間投資家のポートフォリオにははいりづらい。
そして機関投資家の買いが入らないと取引数量は増えない。この循環になる。
当然ながら、取引数量が少ないとβも適正値がでない。

この様な時はβを類似企業から推定したり、マルティプル法を使ったりする。

//ワード//
株価、バリエーション、β、時価総額、DCF、マルティプル、CAPM